日本の心身医学の草分け的な存在である、故池見酉次郎九州大学名誉教授は、心身症を現実心身症と性格心身症の2つに分類しています。
現実心身症とは、比較的健康な性格の持ち主で、現実の生活の場で過剰なストレスが加わり、そのストレスに対して、一時的な神経症的反応としての身体症状を示すものをいいます。
一方、性格心身症とは、現実心身症が一時的な生活環境の歪みによって発症するのに対して、内在する性格的歪みにより、自らストレス状況を作り出し、身体症状を慢性化させたり、再発を繰り返すものをいいます。
これら2つの心身症の中でも、性格心身症がいわば本格的な心身症といえます。